脊柱管狭窄症とは?リハビリ治療が重要な理由やトレーニング法を紹介!

高齢者の10人に1人が発症 するといわれる「脊柱管狭窄症」ですが、リハビリ治療が効果的なのをご存じでしょうか。この病気は、投薬・注射などの治療法が一般的ですが、ストレッチや筋力トレーニングでも病気予防や改善が期待できます。そこで今回は、脊柱管狭窄症とリハビリ治療の関係性から、リハビリが重要な理由を解説します。この記事を読めば、脊柱管狭窄症のリハビリ治療が深く理解できるでしょう。ぜひ、最後まで記事をご覧ください。

脊柱管狭窄症とは?なぜ発症する?

脊柱管狭窄症

脊柱管狭窄症は、脊柱管内の神経組織への圧迫によって引き起こされる病態です。脊柱管は脊髄と神経根を保護する役割を果たしており、その狭窄は神経の圧迫と症状の発現につながります。この疾患の主な発症要因は加齢による変化です。加齢にともない、脊柱管内の構造や組織が変化し、神経組織への圧迫が生じる可能性が高まります。また、外傷・遺伝的要因・姿勢の悪化なども脊柱管狭窄症に影響を及ぼします。このように、脊柱管狭窄症の発症には、さまざまな要因が関与しているのです。

脊柱管狭窄症にリハビリ治療が重要な理由

脊柱管狭窄症の治療でリハビリが重要な理由は2つあります。1つは症状の軽減です。リハビリ治療により痛みやしびれが改善される可能性があります。とくに、高齢者の発症が多い「この病気」は、重症化すれば歩行困難のリスクもあります。そのため、リハビリ治療を継続することで、症状悪化を予防しているのです。2つ目は身体的機能の改善です。リハビリ治療により、筋力や柔軟性の向上が期待されます。たとえば、腰部の動作や姿勢が改善すれば、日常生活における腰の負担が軽減されます。また、筋力や柔軟性の向上で、今まで疎遠にしていたスポーツ活動や運動もできるようになるかも知れません。以上の理由から、脊柱管狭窄症のリハビリ治療は数多くのメリットが期待できるため、積極的に取り組むことが重要です。

リハビリ治療以外の保存療法とは

脊柱管狭窄症

脊柱管狭窄症は、リハビリ以外どのような治療法があるのでしょうか。ここでは、4つの保存療法を紹介します。ブロック注射:ブロック注射は、脊柱管狭窄症の治療に使用される保存療法のひとつです。痛みを引き起こしている神経に麻酔やステロイドを注入します。これにより、炎症や神経の圧迫を軽減し、痛みの緩和が見込めます。ただし、ブロック注射の効果や持続期間は個人によって異なるため、症状に応じて医師への相談が必要です。また、ブロック注射は一時的な対処療法であり、根本的な治療ではない点は留意しましょう。投薬:脊柱管狭窄症の保存療法として投薬があります。特定の痛みや炎症を軽減するために、鎮痛剤や抗炎症薬が処方されます。具体的には、鎮痛剤や抗炎症薬などです。医師は患者の症状や健康状態を考慮し、最適な薬物療法を選択します。器具療法:脊柱管狭窄症の治療法として、装具療法があります。この治療法は、特定の装具を使用して症状の改善を図るものです。装具は脊柱のサポートや姿勢の矯正のために使用されます。具体的には、コルセットやサポートベルトなどが一般的です。装具の着用によって、腰部が固定され、体幹が崩れないように安定性が維持されます。

脊柱管狭窄症でリハビリ治療する際の実施期間

脊柱管狭窄症のリハビリ治療は、数週間から数か月間が必要です。なぜなら、この病気は慢性的な病態であり、症状の改善には時間がかかるためです。具体的なリハビリの実施期間は、症状の重症度や身体の状態によって異なります。通常、週に数回のセッションを数週間以上継続し、改善が見られるまで治療を継続するのが一般的です。1.脊柱管狭窄症のリハビリ治療:脊柱管狭窄症でリハビリ治療を行う際、どのようなストレッチをすれば良いのでしょうか。ここでは、症状改善に効果的なストレッチの方法を紹介します。2.両足を抱えるストレッチ:脊柱管狭窄症に効果的な姿勢として「両足を抱えるストレッチ」があります。このストレッチは、脊柱の伸展と背中の筋肉の緊張を緩和するのに役立ちます。ストレッチの手順として、まずは床に仰向けで背中をつけましょう。次に両手で両足を抱え、胸に引き寄せます。

そして、お尻を少し上げた状態を30秒程度キープします。ポイントとしては、腰を丸めてお尻を持ち上げる感覚で行いましょう。3.お尻を持ち上げるストレッチ:お尻を持ち上げるストレッチは、腰部の筋肉を伸ばし、脊柱の負担が軽減できます。ストレッチの手順は、まず、床に仰向けになりましょう。次に両足を曲げ、足裏を床につけます。両手を身体の横に置き、お尻を持ち上げます。このとき、背中とお尻は床から離れた状態です。そして、この状態を30秒間キープします。ストレッチにより、痛みや違和感がある場合は無理をせず、緩やかに動かすようにしてください。4.股関節前のストレッチ:股関節前のストレッチは、脊柱の伸展を促進し、脊柱管内の圧迫を軽減する効果が期待できます。ストレッチの手順として、初めに左足を後ろに伸ばし、右足は立膝にします。次に両手を右足の膝に乗せ、姿勢を徐々に前に倒していきましょう。

背中を丸めずに、胸を前に引き上げる意識で行います。深呼吸しながら30秒間同じ姿勢をキープしてください。30秒キープしたら、反対側の足に切り替えて、同様のストレッチを行います。注意点として、腰を反らせすぎると痛みが生じる可能性があるため、少しずつ身体を動かしていきましょう。5.四つん這いストレッチ:このストレッチは、背中の筋肉が引き締まり、脊柱管内の圧迫が軽減されます。これにより、脊柱の負担が軽減され、痛みやしびれの改善が期待できます。ストレッチの手順は以下のとおりです。まず初めに四つん這いになります。次に背中をまっすぐな状態にしながら、お尻を後ろに移動させてください。深呼吸をしながら30秒間同じ姿勢をキープします。

脊柱管狭窄症でリハビリする際の注意点

脊柱管狭窄症のリハビリには、いくつか注意点があります。ここでは、リハビリを行う際に、気をつけるポイントを紹介します。注意1.痛みがある場合は無理に行わない:痛みがある場合、症状を悪化させる可能性があります。そのため、ストレッチ中に痛みが生じた場合は、その動作は避けるべきです。万が一、無理してストレッチを続けると、回復に時間がかかるかも知れません。以上のことから、リハビリ中に痛みが生じた場合は、無理をせずに身体の状態を見ながら行いましょう。注意2.腰を反りすぎないようにする:脊柱管狭窄症でリハビリする際は、腰を反りすぎないようにしましょう。腰を反りすぎると、脊柱の圧力が増加し、神経組織への圧迫も増える可能性があります。そのため、ストレッチのときは、腰に痛みが生じない範囲で行いましょう。

まとめ

脊柱管狭窄症

本記事では、脊柱管狭窄症とリハビリ治療について、くわしく解説しました。脊柱管狭窄症は、脊柱管内の神経組織への圧迫によって引き起こされる病態です。年齢や外傷など、さまざまな要因が関与しています。この病気は保存療法が一般的で、多くの発症者がリハビリ療法を取り入れています。リハビリ治療の実施期間は個人によって異なりますが、数週間から数か月間の継続が必要です。今回の記事を読めば、脊柱管狭窄症のリハビリ治療について、より深く理解できるでしょう。記事内の情報を参考に、自身の健康管理に役立ててください。